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博物館 & 公園

船と港の博物館・フェルケール博物館(静岡県静岡市)

名称:清水港湾博物館(愛称「フェルケール博物館」)
所在地:静岡県静岡市清水区港町2-8-11
最寄駅:JR清水駅または静鉄新清水駅より、静鉄バス「波止場フェルケール博物館」下車
駐車場:無料駐車場あり(大型バスの場合は、近隣の有料駐車場をご利用ください)
バリアフリー情報:
開館時間、料金、アクセス等その他詳しい情報は、フェルケール博物館のサイトでご確認下さい。
フェルケール博物館URL:
https://www.suzuyo.co.jp/suzuyo/verkehr/

清水港の歴史
フェルケール博物館は、清水港をテーマにした博物館です。
明治時代から昭和初期にかけて清水港に関連した船の模型や清水港で働く人たちの写真が展示されていて、清水港の歴史について学ぶことができます。

フェルケール博物館 展示物の船の模型(2018年3月)

清水港とお茶
幕末の嘉永6年(1853)に、アメリカ東インド艦隊司令長官ペリーが率いる軍艦が、浦賀(神奈川県横須賀)に来航し、江戸幕府に開国と通商を求めました。
安政5年(1858)、江戸幕府はアメリカと日米修好通商条約に調印し、神奈川(横浜)、長崎、新潟、兵庫(神戸)、函館の5港を開港し、本格的な外国貿易が始まりました。
当時、日本の主要輸出品は、「生糸」と「お茶」でした。お茶は横浜や長崎から輸出されていましたが、明治32年(1899)に静岡県の清水港が開港すると、清水港からもお茶が輸出されるようになりました。

フェルケール博物館(2018年3月)

茶箱と蘭字ラベル
フェルケール博物館には、茶箱と茶箱の蘭字ラベルが常設されています。茶葉は木製の箱に入れられ、船で輸出されていました。この木製の箱は「茶箱」と呼ばれ、茶箱には蘭字と呼ばれるラベルが貼られていました。蘭字は商標ラベルであり、絵とお茶の種類など製品情報がデザインされた版画です。蘭字は色鮮やかで、デザイン性に優れています。蘭字はティーカップなどお茶だけでなく、花、鳥、馬、富士山や風景などさまざまです。

フェルケール博物館(2018年3月)

常設展示の蘭字ラベルはレプリカが多いですが、企画展でオリジナルの蘭字が展示されることがあります。
フェルケール博物館のショップには、蘭字の色紙とポストカードが販売されています。

フェルケール博物館 展示物の蘭字(2018年3月)

缶詰記念館
フェルケール博物館1階の展示室の一番奥には「缶詰記念館」へ続くドアがあります。
缶詰記念館の建物はレトロでおしゃれな洋館です。昭和4年(1929)に、日本で初めてまぐろ油漬缶詰を製造しアメリカに輸出した清水食品株式会社の創立当時の本社建屋です。静岡市内築地町にあった清水食品株式会社の本社建屋をフェルケール博物館に移転、補修し缶詰記念館にしました。

缶詰記念館へ続くドア(2018年3月)

缶詰記念館(2018年3月)

缶詰記念館には、昭和初期に使われていた当時の缶詰製造機や缶、そして缶詰のラベルが展示されています。
缶詰のラベルも蘭字ラベル同様にデザイン性に優れています。

缶詰博物館(2018年3月)

缶詰記念館 展示物 缶詰のラベル(2018年3月)

2018年3月訪問時の情報

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参照:
一般社団法人清水港湾博物館 フェルケール博物館
https://www.suzuyo.co.jp/suzuyo/verkehr/
高野實、谷本陽蔵、富田勲、中川致之、岩浅潔、寺元益英、山田新市 執筆 (社)日本茶業中央会監修 (2005) 緑茶の事典 改定3版 柴田書店