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TYPES OF TEA 世界中のお茶を紹介しています。 ※本サイトは、オンラインショップではありません。

緑茶

日本

宇治玉露だんご茶(日本)(だんご茶は商品名です)

緑茶
不発酵茶
宇治玉露だんご茶
このお茶は、玉露の製造過程で、特に柔らかい葉が揉まれている間に、固まって乾燥し、だんごの状になったものです。玉露発祥の地、宇治市小倉町の吉田銘茶園では宇治玉露だんご茶を販売しています。
宇治玉露だんご茶は、吉田銘茶園の商品名です。

玉露の製法は、江戸時代天保6年(1835)に江戸日本橋の茶商山本嘉兵衛が考案したと伝えられています。山本嘉兵衛が山城の小倉村(現在の宇治市小倉町)の製茶場を見学した際、抹茶用の柔らかい茶葉をほい炉で乾燥する時に、小さな団子状にしてしまい、それを「玉の露」として得意客に配り好評を得たため、それが玉露になったと言われています。このだんご茶は、山本嘉兵衛が作った「玉の露」を連想させます。
産地:京都府宇治市
風味・香りなど:うま味が強く磯や青海苔に似た香り。この香りは、新芽を摘み取る前の約2〜3週間、茶園全体を寒冷紗やよしずなどで被覆することで生まれる覆い香と呼ばれる玉露特有の香りです。
淹れ方・飲み方:1人分約5g(だんご茶15粒程度)を急須に入れ、約60度に湯冷ししたお湯(湯呑み1.5杯)を注ぎ約5分浸出します(吉田銘茶園のサイトを参照)。低温のお湯でゆっくり淹れることでうま味と覆い香を味わうことができます。
同じ温度のお湯でも湯呑みによって感じる熱さは違いますが、目安として、お湯の温度が60〜70度ぐらいだと熱いけれど湯呑みを持つことができ、50度ぐらいだと温かく感じます。

吉田銘茶園 宇治玉露だんご茶

CHAMARTのおすすめ:
吉田銘茶園のショッピングサイトには、だんご茶をそのまま食べることも勧められています。だんご茶に少量の塩をまぶして食べてみたところ、青海苔のような味わいがあり、噛んでいくととろろ昆布のような食感でした。だんご茶の茶殻はやわらかいので、お味噌汁に細ネギのように入れたり、パスタの具として使うのもおすすめです。

宇治玉露だんご茶の茶殻を使ったパスタ(鮭フレーク、チーズ、ライム、お茶の実の油を使用)

参照:
吉田銘茶園 https://yoshida-meichaen.com

松下智 (平成3年) 日本名茶紀行 (初版) 雄山閣出版
高野實、谷本陽蔵、富田勲、中川致之、岩浅潔、寺元益英、山田新市 執筆 (社)日本茶業中央会監修 (2005) 緑茶の事典 改定3版 柴田書店
大森正司、阿南豊正、伊勢村護、加藤みゆき、滝口明子、中村羊一郎編(2017) 茶の事典 初版第一刷 朝倉書店

*本サイトでは、CHAMARTが実際に飲んだお茶を紹介しています。各記事は、執筆者の個人的な経験や感じたことなども表現されており、記事内のお茶の全てを表すものではありません。