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九州・沖縄エリア 宮崎県

産地:都城市、川南町、新富町、串間市、宮崎市、高千穂町、五ヶ瀬町、日之影町など
銘柄:宮崎(みやざき)茶、都城茶、串間茶、高千穂釜炒り茶、五ヶ瀬釜炒り茶、日向茶
お茶の種類:玉緑茶(釜炒り製、蒸し製)、煎茶(普通蒸し、深蒸し)、茎茶、芽茶、ほうじ茶、玄米茶、粉茶、粉末茶、紅茶、烏龍茶、フレーバーティーなど

みやざき茶
宮崎県は、温暖な気候と肥沃な大地に恵まれており、環境はお茶の栽培に適しいます。県全域でお茶が栽培されています。宮崎県で作られるお茶は総称しみやざき茶と呼ばれていますが、地域ごとの銘柄もあります。

五ヶ瀬町 小笠園の茶畑(2018年8月)

釜炒り製玉緑茶
釜炒り茶は1600年頃に朝鮮半島から熊本を経由し伝わったと言われています。江戸時代からお茶が作られ藩の貢物や物税として用いられていました。山間部では、山に自生するヤマチャで釜炒り茶が作られてきました。
現在、日本国内釜炒り製の玉緑茶の生産者は少なくなっています。しかし、西臼杵郡(高千穂、五ヶ瀬、日之影地区)では、主に釜炒り製の玉緑茶が作られています。

小笠園 釜炒り茶の製茶機械

仕上げ工程で精揉機を使って茶葉を針のように仕上げていないため、丸みを帯びた形状です。釜炒り独特の香ばしい釜香があり、苦味と渋味が少なく、すっきりしたさわやかな味わいがします。

小笠園 五ヶ瀬釜炒り茶

高千穂郷・椎葉山の山間地農林業複合システム
高千穂郷・椎葉山地域(高千穂町・日之影町・五ヶ瀬町・諸塚村・椎葉村)は、森林に囲まれた険しい山地で平地が少ない地域です。山間地の厳しい環境で、人々は自然と共存し地域のつながりを大切にし、林業、農業、畜産業などを組み合わせ生計を立ててきました。この地域のお茶栽培を含む農林業複合システムは、2015年に国際連合食糧農業機構(FAO)により世界農業遺産(GHIAS)に認定されました。
また、この地域は標高が高く害虫が発生しにくいため、農薬を使わず栽培されているお茶が多いです。

茶あららぎ乃茶屋 高千穂釜炒り(2018年8月)

かっぽ茶
高千穂では昔から竹のことを「かっぽ」と呼び、器として使っていました。「かっぽ茶」は、山に生えているお茶の木から茶葉を摘み取り、火で炙ります。竹筒で湯を沸かし、火で炙った茶葉を入れて作ります。かっぽ茶は、山作業の休憩時に飲まれていました。竹筒から竹筒茶碗に注ぐ時に、「かっぽかっぽ」と音を立てるのでかっぽ茶と呼ばれるようになったと言われています。
竹筒にお酒を入れて飲む「かっぽ酒」、竹筒に下味をつけた鶏肉と野菜を入れて火にかけた郷土料理「かっぽ鶏」もあります。
高千穂峡のあららぎ乃茶屋では、メニューにかっぽ茶はありませんが、お店の方のご好意でお茶を入れて写真を撮影させていただきました。

高千穂峡 あららぎ乃茶屋 (2018年8月)

サイトCHAMART内記事「日本のお茶の生産状況」「お茶の種類 釜炒り玉緑茶

お茶関連施設:
特産センター五ヶ瀬
あららぎ乃茶屋
小笠園 http://www.ogasaen.com

お茶のゆるキャラ:

焼き物:都城焼

参照:
松下智 (平成3年) 日本名茶紀行 (初版) 雄山閣出版
高野實・谷本陽蔵・富田勲・中川致之・岩浅潔・寺本益英・山田新市 (2005) 緑茶の事典 (改訂3版) 柴田書店
大森正司、阿南豊正、伊勢村護、加藤みゆき、滝口明子、中村羊一郎編(2017) 茶の事典 初版第一刷 朝倉書店
みやざき茶 http://www.m-tea.jp
世界農業遺産 高千穂郷・椎葉山地域
https://takachihogo-shiibayama-giahs.com
農林水産省 https://www.maff.go.jp
世界農業遺産・日本農業遺産 世界農業遺産・日本農業遺産認定地域 宮崎県高千穂郷椎葉山地域
https://www.maff.go.jp/j/nousin/kantai/giahs_3_080.html

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