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TYPES OF TEA 世界中のお茶を紹介しています。 ※本サイトは、オンラインショップではありません。

緑茶

日本

足助寒茶(日本愛知県)

お茶は、緑茶、白茶、黄茶、青茶(烏龍茶)、紅茶、黒茶の6つに分類されます。本サイトでは、CHAMARTが出会ったさまざまなお茶を紹介しています。

緑茶
不発酵茶
足助寒茶(あすけかんちゃ)
東三河地方の山間地では、在来種と呼ばれる、昔からその地に自生しているお茶の木を見ることができます。昔は、山仕事に行った際、休憩時に山に生えているお茶の木から葉を摘んで火であぶり、その茶葉を焚き火で湯を沸かしたヤカンや鍋に入れ飲んでいました。
足助寒茶は、昔から愛知県足助地方で冬に作られている番茶です。豊田市足助町では、大寒の一番寒い時に足助寒茶を作ります。足助寒茶は、大寒の頃自生茶の枝と葉を刈り取り、大桶で蒸して、揉まずに乾燥して作ります。
産地:愛知県足助地方
茶葉の形状・色:茶色のお茶の葉の形、一見すると萎れた木の葉のようです。
水色 (すいしょく):透明、山吹色
風味・香りなど:あっさりした味わいの素朴なお茶です。足助寒茶は作る毎に味が少しずつ違います。フルーティーな風味のお茶ができることもあれば、あまり香りのない素朴なお茶になることもあります。茶の木が自生している場所や、その斜面の方角(日当り)などによる茶葉の状態により、でき上がったお茶の味が違います。
製造方法:に整枝(せいし)をしなかったことにより生育したお茶の葉や、山に生えているお茶の木から枝ごと茶葉を鎌などで刈り取ります。枝ごと大きな桶で約30分〜1時間蒸します。蒸した後、桶から葉がついた枝を取り出し枝から葉を取ります。蒸し具合がちょうど良いと、葉は枝からするりと取れますが、蒸し具合が十分でない場合、葉は枝から簡単には取れません。葉を日干しや室内干しで乾燥させます。
整枝(せいし):新芽を摘み採った後、次の新芽の生育のために、遅れ芽などを取り除き古葉が混入しないように、茶園の摘み採り面を刈り揃えること。「ならし」ということもあります。

三州足助屋敷 足助寒茶作りワークショップ
足助町にある三州足助屋敷は、明治時代から昭和初期の豪農屋敷を再現した生きた民俗資料館です。館内では、「炭焼き」「木地」「番傘作り」「機織り」など10種類の手仕事が実演されています。
毎年、イベント「食の学校」では、毎年1月に寒茶作りのワークショップが開催されます。
ワークショップでは、寒茶を飲みながら寒茶のお話を聞きます。その後、近くの山へ行き、山に自生しているお茶の木から枝ごと茶葉を刈り取ります。

「食の学校 寒茶作り」(2020年1月)

「食の学校 寒茶作り」(2020年1月)
山に自生しているお茶の木から、鎌を使い枝ごと刈る

「食の学校 寒茶作り」茶葉を蒸す桶の底には穴が開いている(2020年1月)

「食の学校 寒茶作り」参加者で一緒に作業(2020年1月)

サイトCHAMART内記事「日本のお茶 愛知県

参照:
松下智 (平成3年) 日本名茶紀行 (初版) 雄山閣出版
高野實、谷本陽蔵、富田勲、中川致之、岩浅潔、寺元益英、山田新市 執筆 (社)日本茶業中央会監修 (2005) 緑茶の事典 改定3版 柴田書店
三州足助屋敷 http://asukeyashiki.jp

*本サイトでは、CHAMARTが実際に飲んだお茶を紹介しています。各記事は、執筆者の個人的な経験や感じたことなども表現されており、記事内のお茶の全てを表すものではありません。