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TYPES OF TEA 世界中のお茶を紹介しています。 ※本サイトは、オンラインショップではありません。

黒茶

日本

阿波晩茶(日本徳島県)

お茶は、緑茶、白茶、黄茶、青茶(烏龍茶)、紅茶、黒茶の6つに分類されます。本サイトでは、CHAMARTが出会ったさまざまなお茶を紹介しています。

黒茶
後発酵茶
阿波晩茶は、徳島県で昔から作られている、細菌による嫌気発酵をさせた後発酵茶です。嫌気発酵は酸素なしの環境下で発酵がします。
産地:勝浦郡上勝町、那賀郡那賀町、海部郡美波町、三好市
総称して阿波晩茶と呼ばれていますが、上勝町の上勝晩茶、上勝町神田(じでん)地区の神田茶、那賀町の相生(あいおい)晩茶と地域ごとの名称もあります。
茶葉の形状・色:お茶の葉の形が残っており、焦茶色で木の葉のようです。
水色:透明、淡い黄色
風味・香りなど:軽い酸味がありスッキリした味わいです。
飲み方:地元の方のお話だと、阿波晩茶は煮出して飲むのではなく、急須で淹れて飲みます。

製造方法:
1. お茶刈り(枝から葉をしごくようにして取る)
2. 茶葉を大きな鍋で茹でる
3. 茶葉を揉む (茹でた茶葉を揉捻機か木製の舟と呼ばれる道具で揉む)
4. 桶漬け (揉んだ茶葉を桶に入れ、杵で突き空気を抜く。重石を乗せ約2週間寝かせる)
5. 天日干し (茶葉をむしろなどの上に広げて、時々茶葉をかき混ぜながら天日干しする)

勝浦郡上勝町武市農園、神田(じでん)茶 (2019年8月)

勝浦郡上勝町武市農園、神田(じでん)茶 (2019年8月)

歴史:阿波晩茶の由来は明確にはわかっていません。阿波晩茶の由来について「唐から帰国した空海が四国巡礼をした際に伝えた」「平家の落人から伝えられた」という伝説が地元にあります。

国の重要無形民俗文化財
2018年に阿波晩茶、碁石茶、石鎚黒茶は、「四国産地の発酵茶の製造技術」として「記録すべき民俗文化財」に指定され、2021年に徳島県勝浦郡上勝町、那賀郡那賀町、海部郡美波町の阿波晩茶の製造技術は国の重要無形民俗文化財に指定されました。

CHAMARTのおすすめ:夏は冷たい阿波晩茶のカルピス割り、冬はホットカルピス割りもおすすめです。

阿波晩茶サイダー
美波町では、2021年10月から阿波晩茶を使ったサイダーを製造し販売しています。
阿波晩茶サイダーは、ほどよい乳酸発酵の香りと酸味、そしてほのかな甘みがし、シャンパンに似た透明な金色です。

美波の和サイダー 阿波晩茶 (2022年5月)

阿波晩茶サイダーは、道の駅日和佐または美波の和サイダーのオンラインショップで購入できます。
美波の和サイダーオンラインショップ
https://michinoeki-hiwasa.stores.jp
道の駅日和佐
https://sites.google.com/view/michinoeki-hiwasa/

サイトCHAMART内記事
日本のお茶 徳島県」「阿波晩茶サイダー

参照:
上勝町 ふるさと名物
http://www.kamikatsu.jp
http://www.kamikatsu.jp/docs/2019032500011/file_contents/kamikatsu_furusato.pdf
徳島県「阿波晩茶製造技術」調査報告書
国選択記録作成等の措置を構ずべき無形の民俗文化財
四国山地の発酵茶の製造技術「阿波晩茶製造技術」調査報告書 令和二年三月徳島県 総論P22
https://www.pref.tokushima.lg.jp
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kyoiku/bunka/5037140
大森正司、阿南豊正、伊勢村護、加藤みゆき、滝口明子、中村羊一郎編(2017) 茶の事典 初版第一刷 朝倉書店
文化庁 報道発表 平成30年1月19日 文化審議会答申(重要無形民俗文化財の指定等)
https://www.bunka.go.jp/
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/__icsFiles/afieldfile/2018/01/18/a1400149_01.pdf

*本サイトでは、CHAMARTが実際に飲んだお茶を紹介しています。各記事は、執筆者の個人的な経験や感じたことなども表現されており、記事内のお茶の全てを表すものではありません。