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茶産地: ナクル、ナロク、ケリチョ、ボメット、ニャミラ、キシイ、カカメガ、ブンゴマ、ビヒガ、ナンディ、エルゲイヨ・マラクウェト、トランス・ンゾイア、キアンブ、ムランガ、ニエリ、キリニャガ、エンブ、タラカニティ、メルー
Nakuru, Narok, Kericho, Bomet, Nyamira,Kisii, Kakamega, Bungoma, Vihiga, Nandi, Elgeyo Marakwet, Trans-Nzoia, Kiambu, Murang’a, Nyeri, Kirinyaga, Embu, Tharaka-Nithi and Meru
お茶の種類:紅茶、緑茶、白茶、烏龍茶など
お茶栽培に適した気候
ケニアでは、お茶は標高1,500から2,700メートルの高地で栽培されています。熱帯の火山性の赤い土壌で年間降水量が1,200から1,400mmありお茶の栽培条件に適しています。またケニアは年間を通して気候の変化が大きくないので、年間を通してお茶を生産しています。
国際連合食糧農業機構 (The Food and Agriculture Organization of the United Nations, FAO)の調査では、2019年度のケニアのお茶の生産量と生産面積は世界第三位です。注1
ケニアのお茶の歴史
ケニアのお茶の栽培は、1903年にイギリス人入植者がインドから茶の苗木を持ち込んだことが始まりです。1924年にお茶の商業的な栽培が開始されました。当時、ケニアはイギリスの植民地でした。植民地政府により、紅茶やコーヒーなど換金作物の栽培は、入植者の大規模農園か多国籍企業のみに制限されていました。注2
1963年の独立後、ケニア人の農家が茶畑を購入できるようになり、小規模農園の数も増えていきました。
甘い紅茶
ケニアでは紅茶がよく飲まれており、砂糖をたっぷり入れた甘い紅茶やミルクティーが好まれます。首都ナイロビにある富裕層向けのカフェ、街中のレストラン、貧困層の人々が暮らすスラムの小さな軽食スタンドなど、どこでも紅茶をいただくことができます。
マンダジと呼ばれるほんのり甘い揚げパンは、ケニアの国民食です。マンダジは、甘い紅茶と一緒朝食やおやつとして食べられています。
朝食は紅茶だけ
貧困層の人々の朝食は砂糖を入れた甘い紅茶だけの場合もあります。
筆者(CHAMART)は2007年から2年間ケニアに滞在しました。ケニア滞在中にスラムに住むシングルマザーの女性と知り合い、ケニアのことを教えてもらいました。ある日、彼女に朝食は何を食べているのか聞くと、「朝食はお金がないから食べない。紅茶に砂糖を入れ飲む。それが朝食。お金がある時はミルクを入れる」と教えてくれました。
宿泊できる観光茶園
リムル(Limuru)やケリチョ(Kericho)などが主な茶産地です。イギリス植民地時代から続く大規模農園では、観光茶園があります。茶畑を散策し、植民地時代に建設されたクラッシックな建物で宿泊できます。
サイト内関連記事「世界のお茶の生産状況」「2016年一人当たりのお茶の消費量」
注1:The Food and Agriculture Organization of the United Nations
http://www.fao.org/home/en/
FAOSTAT http://www.fao.org/faostat/en/#home Tea
注2:FAO
COMMITTEE ON COMMODITY PROBLEMS
INTERGOVERNMENTAL GROUP ON TEA TWENTY-THIRD SESSION
Hangzhou, the People’s Republic of China, 17-20 May 2018 CURRENT MARKET SITUATION AND MEDIUM TERM OUTLOOK
Table 1 – Black Tea: Actual and Projected Production
http://www.fao.org/3/BU642en/bu642en.pdf
参照:
Tea Board of Kenya https://www.teaboard.or.ke/
MAFAP SPAA, Monitoring African Food and Agricultural Policies
ANALYSYS OF INCENTIVES AND DISINCENTIVES FOR TEA IN KENYA
2. POLICY CONTEXT
http://www.fao.org/3/a-at562e.pdf
TEA DIRECTORATE
http://tea.agricultureauthority.go.ke
Overview
https://agricultureauthority.go.ke/index.php/en/
大森正司、阿南豊正、伊勢村護、加藤みゆき、滝口明子、中村羊一郎編(2017) 茶の事典 初版第一刷 朝倉書店
ティーピッグズ, ルイーズ・チードル+ニック・キルビー著、伊藤はるみ訳(2015)世界の茶文化図鑑 原書房
Louise Cheadle and Nick Kilby of teapigs. (2015), THE BOOK OF tea, London: Jacqui Small LLP
Helen Saberi (2010), Tea A Global History: Reaktion Books Ltd.
荒木安正、松田昌夫著(2002) 紅茶の事典 初版 柴田書店
Jane Pettigrew & Bruce Richardson (2005), The New Tea Companion, London, BENJAMINE PRESS
Kiambethu Farm http://www.kiambethufarm.com
#ケニア #ケニアのお茶 #紅茶 #アフリカ
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