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南アジア

茶産地:シレット (Sylhet)、チッタゴン (Chittagong)、パンチャガル (Panchagarh)など
お茶の種類:紅茶、緑茶、烏龍茶、白茶

イギリス植民地時代に始まったお茶栽培
イギリス統治下のバングラデシュがインドだった1840年代に、バングラデシュ南東部のチッタゴンでお茶が栽培されるようになりました。そして1850年代にバングラデシュ北東部のシレットで、商業的な茶園が初めてできました。
1947年にイギリスによる植民地支配が終わり、インドとパキスタンが独立しました。イスラム教徒の多いバングラデシュはパキスタン領の東パキスタンになりました。1971年にバングラデシュはパキスタンから独立しました。独立以降バングラデシュのお茶の生産量は増加を続けています。
2002年以降はパンチャガル、ラルモニルハット、タクルガウン、ニルパマリ、ディナジプールなどバングラデシュ北部でもお茶が栽培されるようになりました。
主にCTC製法で紅茶を作っていますが、CTC以外の紅茶、緑茶、烏龍茶、白茶も作っています。

バングラデシュの紅茶 MUSICA TEA STAR OF BENGAL
ESAアジア教育支援の会から購入

コンデンスミルクや牛乳入りの甘いチャイ
バングラデシュもインドと同様にチャイスタンドがたくさんあり、コンデンスミルクや牛乳と砂糖を入れたチャイがよく飲まれています。コンデンスミルクや牛乳を入れない場合でも、砂糖はたっぷり入れます。

バングラデシュの露天のチャイ屋
写真提供:チャイ専門店 茶窓 https://www.chasou.com

茶園労働者
バングラデシュのお茶栽培は、イギリス植民地時代に始まりました。プランテーションと呼ばれる単一作物を栽培する大規模農園がジャングルを開墾し作られました。茶園を作るために、インドやネパールから多くの労働者が連れて来られました。プランテーションでは茶園労働者とその家族を茶園内や周辺に住まわせ、学校や診療所などをもうけ生活全般の面倒をみるティーエステート方式が導入されました。ティーエステートで働く労働者の多くも、インドやネパールから連れて来られた人々です。当時は労働者に過酷な労働が強いられました。第二次世界大戦後、イギリスから独立してから、茶園の経営者が変わってもティーエステート方式は引き継がれました。
現在もバングラデシュの茶園労働者の労働環境は厳しい状況です。国際機関や民間の支援団体による環境改善の働きかけや、茶園労働者の子どもたちへの教育支援が行われています。

サイト内関連記事「世界のお茶の生産状況」「2016年一人当たりのお茶の消費量」「お茶の種類 バングラデシュ 紅茶CTC

バングラデシュの紅茶

参照:
荒木安正、松田昌夫著(2002) 紅茶の事典 初版 柴田書店
アラン・マクファーレン、アイリス・マクファーレン著(2007) 鈴木実佳訳 茶の帝国: アッサムと日本から歴史の謎を解く第一刷 知泉書館
BANGLADESH TEA ASSOCIATION http://btabd.com
Bangladesh Tea Board http://www.teaboard.gov.bd
SEHD Society for Environment and Human Development
https://www.sehd.org

ESAアジア教育支援の会 https://esajapan.org/
MUSICA TEA https://musicatea.net
Tea Traders Association of Bangladesh https://ttabctg.com
BRIEF HISTORY OF BANGLADESH TEA GROWING AREA
https://ttabctg.com/about-us/history-of-bangladesh-tea/
United Nations https://news.un.org/en/
UN News, Exploited and marginalized, Bangladeshi tea workers speak up for their rights
https://news.un.org/en/story/2021/03/1087622
チャイ専門店茶窓 茶窓 www.chasou.com

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