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茶産地:八女市、筑後市、広川町、朝倉市、うきは市、みやこ町、豊前市、上毛町
銘柄:八女茶、八女伝統玉露、星野茶
お茶の種類:煎茶(普通蒸し)、伝統本玉露、玉露、碾茶、抹茶、玄米茶、茎茶、玉緑茶、番茶、粉茶、粉末茶、紅茶、フレーバーティーなど
八女茶
福岡県は八女地方がお茶の産地で、福岡県で作られるお茶は総称し八女茶と呼ばれています。八女地方では煎茶、玉露、抹茶、番茶などさまざまなお茶を作っていますが、特に玉露の産地として有名です。
1406年に栄林周瑞(えいりんしゅうずい)禅師が明(中国)で仏教を学び茶の実を持ち帰り、黒木町の霊巌寺(れいがんじ)に茶の実を植え、製茶の技法を庄屋の松尾太郎五郎久家に伝えました。これが八女茶の始まりと言われています。
八女中央大茶園
八女中央大茶園(パイロット大茶園)は、約70ヘクタールの茶畑がゆるやかな傾斜の丘陵地に広がっており、雄大な景色は圧巻です。
九州自動車道「八女インターチェンジ」から車で約20分の場所にあります。この茶園は共同茶園で、一般の人々が見学することができます。
日本三大玉露、八女伝統本玉露
八女玉露は、京都宇治、静岡岡部に並ぶ日本三大玉露の一つです。八女玉露は八女市の星野村や黒木町で作られています。
玉露は、新芽の摘み取り前の約週間、寒冷紗と呼ばれる黒色の被覆材や稲わらで編んだ「すまき」で茶園全体を覆います。茶園を寒冷紗やすまきで覆い日光を遮断することで、茶葉の苦味成分であるカテキン類の増加が抑えられ、うま味成分のアミノ酸が多くなります。玉露は手摘みしたやわらかい新葉のみを使い製茶します。
地理的表示(GI)保護制度登録
八女伝統本玉露は、地理的表示(GI)保護制度に登録されています。この制度は、伝統的な生産方法や気候・風土など生産地の特性が製品の特性と結びついている場合に、知的財産として保護する制度です。
八女伝統本玉露は、お茶の木を自然の形で育て、茶葉を摘み取る前に、稲わらで編んだすまきで茶園全体を覆います。そして徐々に茶園の遮光率を最終的には90から98%にするなど厳しい条件で栽培されています。
すまき:すまきは稲わらで編んだむしろです(稲わらのマット)。こもと呼ぶ地域もあります。
星野村と黒木町
八女市の星野村には、茶の文化館という体験型の文化施設があり、レストランも併設されています。レストランでは八女伝統本玉露や八女茶を使った玉露カレーやスイーツがいただけます。
八女伝統本玉露しずく茶は、お茶を飲み茶葉を食べることができます。茶葉はとてもやわらかく、醤油や塩でいただきました。
黒木町には八女茶発祥の霊巌寺、茶畑に囲まれたゲストハウス「天空の茶屋敷」があります。天空の茶屋敷では、お茶摘み体験などができます。
結納茶
結納にお茶を送る慣習は中国南部の福建省や広東省などで行われており、結納茶は中国から九州に伝わりました。
福岡県など九州の結納茶は、茶葉を缶に詰め福俵のようにし、松竹梅や水引きの飾りを付けます。
婚礼茶には意味があります。「一般的にお茶の木は移植ができない」「地中深くまでお茶の木の根が張る」「お茶の渋がよく染まる」というお茶の性質にかけて、嫁入りしたら出戻ることなく元気で暮らし、婚家の家風にしっかり染まるようにとの願いと戒めが婚礼茶に込められています。
サイトCHAMART内記事「日本のお茶の生産状況」「お茶の種類 玉露」「博物館 & 公園 茶の文化館」「お茶の旅 天空の茶屋敷」
お茶関連施設:
霊巌寺 https://www.crossroadfukuoka.jp/event/?mode=detail&id=400000005702
茶の文化館 https://www.hoshinofurusato.jp/tea/
天空の茶屋敷 Sky Tea House http://www.skyteahouse.com
八女中央大茶園 https://www.city.yame.fukuoka.jp/kanko/4/sightseeingspot/1457320346856.html
お茶のゆるキャラ:やめ茶丸(福岡県茶業振興推進協議会)
焼き物:小石原焼
参照:
松下智 (平成3年) 日本名茶紀行 (初版) 雄山閣出版
高野實・谷本陽蔵・富田勲・中川致之・岩浅潔・寺元益英・山田新市 執筆 (社)日本茶業中央会監修 (2005) 緑茶の事典 改定3版 柴田書店
霊巌寺境内の説明文「霊巌寺の奇岩(福岡県指定天然記念物)黒木町教育委員会」
農林水産省 地理的表示(GI)保護制度 https://www.maff.go.jp
ふじのくに茶の都ミュージアム https://tea-museum.jp
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