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特集

松下智「茶の原産地を探るー4 中国の茶」

お茶研究家・松下智氏による計7回に渡る「茶の原産地を探る」

第4回目 中国の茶
茶の発生は、中国南部にあるようだが正確には伝えられていない。中国の茶は漢代初期には飲まれていたようだが正確なことは明らかではない。
中国でも、茶の木が育つのは、中国大陸南部であって、主として「揚子江」以南が茶産地であり、さらに南の雲南省東南部とベトナム、ラオス、この三国の接地点が、もっとも古い茶産地のようである。しかし、この地方は歴史的にも、民族的にも、中国とは異なった経緯であって、適格な解析はされてない。

雲南省西双版納野生大茶樹 写真提供:松下智

この地方には、カメリヤ植物が多く自生しており、茶の原産地ではないかという説もでされているか、適格な解析はされていない。
茶の高木、茶の近縁種、カメリア植物も多くがこの地方に分布しており、茶の原産地ではないかとの説も出されている。

メリアターリエンシス 写真提供:松下智

この地方の民族は、古の民族もあれば北方のチベット方面、モンゴル、さらに南のカンボジアからの移住民族もあり、それらの民族と茶の関係もあるわけで、民族と茶の関係も大きな課題である。

茶以外に各民族の飲茶習俗も、茶の歴史を物語る由来との関わりが課題となる。
こうした多くの民族は、雲南省西双版納に来てから、茶との関わりが発生しており、これら諸民族と茶の関わりもじっくり検討する必要がある。
さらにこの中国南部、特に雲南省については、その周辺諸国はじめ、ヨーロッパとの関わりもあり、中国の長い歴史と諸国の関係もその一端には、茶の問題との関わりがあり、阿片戦争はじめ、中国とベトナム、雲南省を越えミャンマーらの諸国、そしてそこに住む諸民族と茶の関わりも大きな課題である。

写真左:茶の葉を焼いてお湯を入れる
写真右:九州山地の焼茶かっぽ茶
写真提供:松下智

1. まえがき
2. 東南アジア・日本の茶
3. 韓国の茶
4. 中国の茶
5. ベトナムの茶
6. ミャンマー(ビルマ)の茶
7. アッサムのお茶 

お茶研究家 松下智
松下氏は60年以上、国内外の茶産地を訪ね、お茶の歴史・喫茶文化など研究を続けています。愛知大学で教授を務め、退官後もお茶の原産地の研究を続け2010年には調査のためラオスを訪問しました。「日本名茶紀行」(雄山閣出版)、「茶の民族誌」(雄山閣出版)、「茶の原産地紀行」(淡交社)、アッサム紅茶文化史 (生活文化史選書)など、松下氏のお茶に関する著書は多数あります。

松下智氏
袋井市茶文化資料館(2021年12月)

1930年 長野県生まれ
1970年 茶の文化振興のために社団法人「豊茗会」を設立
1998年 愛知大学国際コミュニケーション学部教授に就任
2003年 O-CHAパイオニア賞 受賞/学術研究大賞 受賞
2016年 茶道具類・研究資料を静岡県袋井市に寄贈
2019年 ふじのくに茶の都ミュージアム客員研究員
現在 ~ 松下コレクションを活かす会 名誉会長、袋井市茶文化資料館 名誉館長

現在、松下氏は袋井市茶文化資料館の名誉館長として土曜日に来館されています(来館されない日もあります)。袋井市茶文化資料館には松下氏がこれまでのお茶の調査・研究で収集した国内外の茶器、お茶、書籍、写真など約2千点が展示されています。
松下氏の来館日は静岡県袋井市茶文化資料館のサイトまたはFacebookでご確認下さい。
静岡県袋井市茶文化資料館 https://fukuroi-tyabunkashiryokan.jp
https://www.facebook.com/松下コレクションを活かす会袋井市茶文化資料館-375990012866009/

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