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お茶の効用

カフェインの過剰摂取について

カフェインの過剰摂取について

カフェインは、茶葉やコーヒー豆、カカオ豆などに含まれています。
カフェインの摂取による、利尿作用、覚醒作用、抗がん作用などが認められています。一方で、カフェインの過剰摂取は、カフェイン中毒など健康に悪影響を及ぼす場合があり注意が必要です。カフェインを過剰に摂取することで、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠、下痢や吐き気、嘔吐などが起きる場合があります。
特に妊娠(胎児)・授乳中の方、子どもはカフェインの摂取量に気を付けて下さい。また、カフェイン過敏症の方は、摂取量に関係なくカフェインを摂取することで身体に悪影響をもたらす可能性があります。

農林水産省や厚生労働省のホームページではカフェインの過剰摂取についてアドバイスや注意喚起を行っています。
農林水産省 カフェインの過剰摂取について
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
同ページで抹茶や日本茶などの「食品中のカフェイン濃度 」も公開しています。日本茶の中で一番カフェインが多く含まれているのは抹茶で、次に多いのが玉露です。

カフェイン濃度
抹茶(粉末):3.2 g/100 g
(お湯70 mLに粉末1.5 gを溶解した場合カフェイン含有量48 mg)
玉露(浸出液):0.16 g/100 mL(=160 mg/100 mL)
浸出法:茶葉10 g、60℃湯60 mL、2.5分
煎茶(浸出液):0.02 g/100 mL(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉10 g、90℃湯430 mL、1 分
玄米茶(浸出液)0.01 g/100 mL(=10 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
ほうじ茶(浸出液):0.02 g/100 mL(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分

お茶に含まれるカフェイン量は、「茶葉の摘菜時期」「使用する茶葉の部分」「茶園の日照時間」「淹れ方(お湯の温度、浸出時間等)」によっても違います。そのため、農林水産省が発表している「食品中のカフェイン濃度 」の数値はあくまでも目安として使用されることをお勧めします。

また、ほうじ茶は煎茶などに比べカフェインが少ないと言われてきましたが、現在はそうではありません。日本の春に摘菜された茶葉や新芽を使用したほうじ茶のカフェイン量は煎茶と比べても決して少なくありません。

各国政府や国際機関は、それぞれのウェブサイトでカフェインの過剰摂取に関するアドバイスや注意喚起を発表していますが、過剰摂取の基準となる数値は統一されているわけではありません。また、茶葉やコーヒー豆に含まれる天然のカフェインとカフェイン添加物では、過剰摂取量に関するガイドラインは異なります。さらに、個々の体重や健康状態によっても、カフェインが身体に与える影響は違ってきます。

お茶のカフェインの摂取量が心配な場合は各国政府や国際機関のカフェインの過剰摂取のアドバイスや数値などを参考にしたり医療機関にご相談の上、お茶を楽しんで下さい。

欧州食品安全機関(EFSA)
Scientific Opinion on the safety of caffeine
https://www.efsa.europa.eu/de/efsajournal/pub/4102
成人:1日400mgまで/1回の摂取量200ml(体重70kgの成人で約3ml/kg体重)
妊婦、授乳中の女性:1日200mgまで
子ども:十分なデータがないため不確実性が残るが、成人同様一日3 mg/kg体重であれば悪影響が見られないと推測

米国食品医薬品局(FDA)
Food and Drug Administration
Spilling the Beans: How Much Caffeine is Too Much?
https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/spilling-beans-how-much-caffeine-too-much
成人:400mg
妊娠を計画中・妊婦、授乳中の女性:カフェイン摂取の制限について医療機関に相談することを推奨
子ども、特に2歳未満の子どもはカフェイン摂取を避ける

カナダ政府 Government of Canada
18歳以上の大人:1日400mgまで
妊婦、授乳中の女性:1日300mgまで
18歳までの子どもや青少年:1日体重1kg当たり2.5mgまで
Recommended maximum daily intake, Caffeine in Foods
https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/food-safety/food-additives/caffeine-foods.html#a2

*本記事は、2025年3月9日に農林水産省「カフェインの過剰摂取について」のデータを利用・編集し作成しました。
農林水産省 https://www.maff.go.jp/index.html
カフェインの過剰摂取について
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html

*本記事に記載されているカフェインの過剰摂取量に関する数値は、2025年3月9日時点の農林水産省、厚生労働省、国際機関、各国政府の公式サイトに掲載されているデータに基づいています。
なお、本記事には、出典元の公式サイトへのリンクを掲載していますが、リンク先のサイトの事情により、リンク切れが発生する可能性があります。また、新たな調査結果や更新情報に伴い、出典元のデータが変更される場合があります。その際には、本記事の内容も適宜修正を行う予定です。ただし、変更後すぐに記事を修正できない場合があることをご了承ください。

出典・参照(2025年3月9日利用)
農林水産省 カフェインの過剰摂取について
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
厚生労働省
食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html
Caffeine in Foods, Government of Canada
https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/food-safety/food-additives/caffeine-foods.html
欧州食品安全機関(EFSA)
Scientific Opinion on the safety of caffeine
https://www.efsa.europa.eu/de/efsajournal/pub/4102
米国食品医薬品局(FDA)
Food and Drug Administration
Spilling the Beans: How Much Caffeine is Too Much?
https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/spilling-beans-how-much-caffeine-too-much
カナダ政府 Government of Canada
Caffeine in Foods
https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/food-safety/food-additives/caffeine-foods.html