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お茶の効用

茶の主要成分 アミノ酸類

茶の主要成分 アミノ酸類

本記事の執筆・資料提供:
静岡県立大学 食品栄養環境科学研究院 茶学総合研究センター センター長 特任教授
中村順行

アミノ酸類
アミノ酸類は、茶に20種類程度含まれ、旨味、甘味、酸味などの基になっていますが、その50%以上は茶特有のアミノ酸であるテアニンが占めています。
その他、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、セリンなども多く、テアニンも含め5種でアミノ酸全体の90%以上となります。
概して、アミノ酸含量は中国種で多く、アッサム種で少ない傾向にあります。また、茶の芽が柔らかく若い葉ほどアミノ酸が多くなります。
アミノ酸含量を高め、旨味に富んだお茶として有名なてん茶や玉露は茶園に「おおい」を掛け遮光することにより、植物の代謝系を上手に利用しテアニン含量を高めたものです。

藁で編んだこもで覆った玉露茶園(2021年4月静岡県藤枝市)

アミノ酸類のなかでも茶に特有な成分であるテアニンは、抗ストレス作用、血圧低下、脳神経機能調整、血管性痴呆症予防作用、肝がん細胞浸潤抑制作用などを示します。
また、茶葉を窒素ガスや炭酸ガスなどで充満した嫌気条件下におき、グルタミン酸脱炭酸酵素の働きでグルタミン酸からガンマアミノ酪酸を生成・蓄積させたギャバロン茶は血圧降下作用があり、最近注目されています。

ギャバロン茶

機能性を主体とした茶(生葉)成分とその特性
資料提供:中村順行

中村順行(なかむらよりゆき)
静岡県立大学 食品栄養環境科学研究院 茶学総合研究センターセンター長 特任教授
https://dfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/labs/tsc/index.html
受賞・表彰歴など
2016 日本茶業功績者表彰 茶の品種普及とポット育苗技術に対して
2015 O-CHA パイオニア賞 学術研究大賞 茶育種技術と品種開発について
2013 茶業技術功労賞  茶業技術の進展に対して
2013 杉山彦三郎技術賞  茶の品種育成に対して
2013 茶学術研究顕彰表彰  茶の品種改良とその増殖技術に対して
2006 博士号 学位取得  岐阜大学
チャの組織培養による大量増殖法とポット育苗技術に関する研究
2006 静岡県知事表彰  茶の新改植促進に貢献する育苗法の実用化
1991 茶業技術賞 第27号 日本茶業技術協会
チャの組織培養に関する研究について
1986 静岡県農林水産部長表彰
新品種おくひかりの育成について

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